2009年7月19日日曜日

日本語検定2級 合格

一昨日(09/07/17)、日本語検定サイトで合否発表が始まったので見に行ったら、受験級の2級に認定されていた。まあ、今回はほとんど無勉で受かったが、上の級はそう簡単にはいかないと思う。

日本語文章検定(以下、文検)のところでも書いたけど、技術者の仕事は毎日かなり大量の日本語を読み書きすることになるから、国語力も技術者の重要なスキルなんだろうと考えている。そういう意味で、この検定も文検(当分休止らしいが)と同様、国語の勉強のマイルストーンとして有効だと思う。

ただ、受験者が言う事ではないかもしれないけど、2級受けた感じだと、もう少し社会生活上の実践力にウェイトを置いても良いと思った。

例えば、速く読むスキル。技術者に限らず、ホワイトカラーならメールやら専門書やら、毎日大量の文書を読んでいるはずだけど、ここにも計測可能なスキルの差が各個人間に存在すると思う。長い文章から必要な箇所を最短時間で見つけ出したり、あるいは全体の構造を素早く把握して偏りなく要約する能力だとか、この辺りは実践面での必要性と計測可能性のどちらもありそうなので、出題されてもいいかなと。

それと簡単な言葉で表現する能力。たぶん上位級では、難度の増した語彙レベルの日本語が問われるのだろうけど、逆に社会の現場ではほとんどの場面で、高度な概念を簡単な日本語で説明する能力の方がより有益とされているはず。上手に例える能力なんかも、簡単に表現するスキルの一つだと思う。ただ、これはちょっと試験問題にはしにくいかもしれないが。

文の構造に関するスキルもある。音楽の分野だと楽式論というのがあって、曲の構造に着目して、細部から分析したり全体構成の面から観察したりする形式知の体系がある。音楽家は一旦それを標準的な知識として取り込んだ上で、自己の個性に応じてその形式知を運用していく事になるわけだけど、実用文章でも似たようなのではないかと思う。

一つの文の中で、それぞれの構文要素がどんな順番で並べられるか、また段落の中での文、文章全体のなかでの段落がどのように配置されるかに関する知識。そしてそれらの配置の違いからどのような効果が生まれるかなどに関する知識。これらは実務の現場で日々生産される文書の価値に大きな影響を与えるはず。こういったスキルについても、適切に計測する手法があった方が良いと思う。

できれば上位級の試験が、こういったスキルが問われるような出題だと、勉強のモチベーションも上がって嬉しい。

あと、この検定の範囲外かもしれないけど、「読む」「書く」の他に、「聞く」「話す」のスキルを測る仕組みもあって良いはず。話を聞いて意味を把握・記憶する能力、特定のお題について紹介・解説・説明・講釈する能力、またそれらに加えて、議論を通じてベターな解を得る能力などについても、何らかのスキルを測る物差しがあれば、もっと良いと思う。これと上に書いた事を含めて、はじめて「日本語の総合的な運用能力」なんじゃないだろうか。

次の試験は、11/07。申込は、08/01~10/09。この試験は、ある受験級について、得点率に応じて「認定」と「準認定」の段階で評価される。例えば準1級というのは、1級受験者の得点率が、認定には至らないものの一定の基準を超えている場合、1級の準認定として与えられる。

次はこれ。準1級を狙ってみようと思う。あえて1級ではなく。

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