2009年7月31日金曜日

まとめ読み:Agile関連記事 2

誠実さはアジャイルにとって価値と言えるか? 2008年8月9日
「誠実さ」は原文では"Truthfulness"。見たままの意味なんだろうけど、やや見慣れない単語。

"sincerity"とも"honesty"とも異なる、ネイティブにとっては明瞭なニュアンスがあるんだろうと想像しながら、本文に進む。まあ「嘘や隠し事は困るよね」といった、アジャイルの現場に限らない一般的な道徳の教訓話なんだけど、同業者の経験談として耳を傾ける価値は当然ある。

ちなみに記事の元ネタのブログのさらに元ネタの PDF ファイルがあって、どこか海外の会社がやってるアジャイル/スクラムのトレーニングコースのチラシみたいなものなんだけど、現在の agile 開発のエッセンスが結構上手くまとめられている。

この中にPMBOK を勉強した人なら誰でも知ってるチーム形成段階のモデルなんかも出てきたりする。自分も PMBOK を勉強していたとき、思ったほど agile と相性が悪くない感じがしていたので、こうやって Agile の文脈でも取り上げられるようになったのを見ると、ちょっと面白い。

ユースケース、それともユーザストーリー?2008年8月10日
ユースケースかユーザストーリーか、記事の中で決着がついているわけでは全然ないが、なかなか面白い。はっきり言って自分はユースケース派で、ユーザーストーリは使った事が無い(というより、よく違いがわかっていない)。

Alistair Cockburn のユースケース本には、ユースケースの3段階の formality のうち、最も簡素な use case brief のようなものがユーザストーリに当たると、確か書かれていた。自分もずっとその程度の認識で、たまにユースケースとユーザストーリは違うなんて話を聞いても、ほとんど同じものの違いを、こだわりすぎな人たちが論じてるのだろうと思うだけだった。むしろ対立があるとしたら、FDD (今もあるのかな)の feature とユースケース≒ユーザストーリの間の選択だろうと考えていた。

ところが記事では、当の Cockburn も交えて、ユースケースとユーザストーリで鋭く対立している。原文の方にはいくつかコメントもついていて両派の論争があるが、中には「ユースケース=ウォータフォール」なんて極論というか偏見もあってびっくりする。これはユースケースが全ての作りこみに先立って全ての要件を洗い出すものだとの誤解に基づいているが、本文では Cockburn 自身がいかにもそう読まれてしまいそうな論調で、ユーザストーリを批判している。まあ、わざと議論を面白くするためにやってるのかもしれない。

このテーマはまた立ち戻って考えてみたい。

0 件のコメント:

コメントを投稿