Alistair Cockburn の本に出てくる変な綴りの言葉。意味は分かるけどなんて発音するのか、ずっと分からなかったけど、何の気に無しにググってたら見付けた。
なんかソフトウェア開発とは全然関係ない、オレゴン州の自治会か何かの議事録らしき文書だけど、WYDKYDK ("wid-kee-dik")とある。カタカナにするとウィドキーディクみたいな感じだろうか。
綴りが珍しいのは略語だからで、もとはこんな文。What you don't know you don't know
簡単な英語だけど、構文が分からない人が意外と多い。順を追って見てみると、
You don't know it.
あなたはそれを知らない
↓
あなたはそれを知らない
What you don't know.
あなたが知らないもの
↓
あなたが知らないもの
You don't know you don't know it.
あなたはそれを知らないという事を知らない
↓
あなたはそれを知らないという事を知らない
What you don't know you don't know.
あなたが知らないという事を知らないもの
といった感じで、入れ子になってたりして、プログラマには親和性が高い気がするんだが。
あなたが知らないという事を知らないもの
ところで、現場ではこの WYDKYDK への認識が足りない人が、例えば WBS を作ったり作らせたりすると、困った事になる。
「これだけ詳細化したんだから、見積りは正確なはずだ」なんて思考様式なんだけど、そもそも認識されていない事を詳細化しようもないし、予測に組み込みようもない。
正解は、何らかの形で現実に実行してみて「知らない事」を「知らなかった事」に変えていく事なんだけど、下手な人はこの当たり前の事ができず、日程にバッファを組み込むといった程度の、稚拙な手に走ってしまう。 まあ現場ごとの文化とか、プロジェクトごとの事情とかもあるけどね。
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