2009年7月30日木曜日

まとめ読み:Agile関連記事 1

Agile Allianceの機能テストワークショップ2008年8月6日
Agile Alliance が主催した、機能テスト(functional test)の自動化ツールに関するワークショップに関する記事。

現場での実感とも大いに一致するが、機能テストの技術体系は xUnit によるユニットテストほどには、まだまだ普及も成熟もしていない模様。自分と同様に機能テストの難しさを感じている人が世界中にいるというわけで、なんだか安心してしまった。

Ward Cunningham の言葉が引用されていて、「機能テストの次なる進歩においては、中心的な役割を果たすのはツールだとしても、進歩するのはツール自体ではなくてツールにまつわる実践だろう(意訳)」というような内容。激しく同意。

第二回Functional Test Workshopの成果2008年8月7日
上の記事のワークショップの結果報告。

「承認が先の開発」なんて見慣れない言葉が出てくるが、どうって事はない Acceptance Test Driven Development(ATDD)を訳した語で、記事中で Unit Test Driven Developtment(UTDD)と対比されている概念。(「受入テスト駆動開発」と「単体テスト駆動開発」とでも訳せばいいのに。)この単語が絡む辺り、他にもミスリーディングな訳文があるが、原文は要するに「プログラマ」にとっても「ビジネスパーソン」にとっても人気が得られなかったというだけの事で、難しい話ではない。

DSL についての議論があったようだが、顧客主導のテストとなった場合、どんな DSL をどのように紹介すれば受け入れてもらえるんだろう? 英語圏ならば自然な生活言語にかなり近いDSLを作れるだろうし、「それ自体で動作するテスト仕様書」として顧客に認知されるもチャンスも大きいと思うんだが。

ただ日本でのシステム開発の場合は難しいだろう。日本語ライクな DSL はどうにも無理っぽい。かといって英語ライクだと「また別の新しいプログラミング言語か」なんて敬遠されそう。グラフィカルな DSL なら顧客へのアピールもありそうだが、テスト対象項目が限られそうなのと DSL 開発自体のコストが問題。とまあ、こんな風に最初の基本的な方針選択で、いろいろ悩みどころがある。

DSL 自体には可能性を感じているんだが、ビジネスパーソンとの協働の場面で用いるには、まだまだ自分にも業界にもプラクティスの蓄積不足を感じる。

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